探求の軌跡フェースのはじまり
フェースの開発の物語は、その歴史を振り返るとよく分かります。
それは、「フェースはどうあるべきか」という信念との戦いだったのです。
化粧品公害裁判から物語は動き出す
1960~70年代は日本にとって輝かしい時代でした。新幹線、高速道路、オリンピック、万博など大きな出来事も多く、家電製品や自動車なども生まれ、家庭に普及していきました。
しかしその裏ではひずみも生まれます。その1つが1977年、粗悪な化粧品のために、肌にトラブルが起こってしまう「化粧品公害裁判」でした。美しくなるために使った化粧品で、肌を傷つけててしまうとは…。フェース創業者は深くショックを受け「二度とこのようなことを起こしてはいけない」という思いから動き始めました。
合成界面活性剤との決別
肌トラブルを起こす物質として、「合成界面活性剤」がありました。化粧品の有用成分には、水溶性のものと油性のものがあり、そのため水分と油分を混ぜ合わせて作らなければなりません。
界面活性剤があれば、水と油の境目を壊して水と油を混ぜ合わせ「乳化」させることが簡単にできます。でも、肌そのものが水と油でできていることを考えると、少なからず肌に影響を与えるのは明らかです。
本当に美しくなるための化粧品をつくるには、まず合成界面活性剤を使わずにつくると決めなければなりません。
最初にたどり着いたのは、ゲル化粧品でした。安全性に優れたゲル化剤を使えば、水溶性の有用成分を保持できるだけでなく、油性成分も混ぜ合わせて保持することができます。
この開発をきっかけに、1987年フェースを設立しました。フェースにおける第1次のスキンケア革命が幕を開けたのです。