ラメラ美容法お肌の構造・ターンオーバーについて
ターンオーバーとは?
肌が一定の周期で生まれかわっている、この周期のことを「ターンオーバー」と呼びます。
実際に肌がどんな順序で生まれていくのか、ターンオーバーが乱れるとどう良くないのかについて肌の構造とともに詳しくご説明します。
3層からなる肌の構造
肌はとても薄く、「1枚の皮」と思われていますが、実は何層にも重なり合った複雑なものです。大きく分けると、外側から「表皮」「真皮」そして「皮下組織」の3つの層からできています。
表皮
一番深くに並ぶ「基底細胞」が毛細血管から栄養を受け取って、活発に細胞分裂しています。この活発さが素肌美をつくり出しているのです。シミのもととして知られるメラニンも、この基底層に点在しています。
基底細胞が分裂を繰り返すと、それが外側に押し出され、「角層細胞」となって、表面に近い角層をつくり出しています。角層細胞の間には「角層細胞間脂質」があります。この脂質はラメラ構造をつくって、角層細胞とともに肌のバリア機能を担っているのです。
真皮
真皮は肌のハリや弾力、強さを保つ組織です。コラーゲンやエラスチンが基本骨格をつくり、その間をヒアルロン酸が満たしています。
表皮と真皮の間には「基底膜」という膜があって、表皮と真皮をつなぎ、肌の強度を守っています。
皮下組織
いわゆる皮下脂肪が多く含まれる場所。栄養の貯蔵や身体の保温など大切な役割を持っています。打撲など、外からの衝撃を吸収するクッションの働きも担っています。
ターンオーバーは表皮で起こります
こうした皮膚の構造が分かると、肌にとって大切なことが見えてきます。表皮の奥の「基底細胞」が分裂を繰り返していくと、その上部はさらに外側に押し上げられて「角層細胞」になります。一番表面で役割を終え、古くなった角層細胞は、アカとなって剥がれ落ちるのです。
それが落ちるころには内側に元気な角層細胞が準備されている。これがターンオーバーの仕組みです。これが4~6週間のサイクルで繰り返されているといわれています。
角層細胞は規則正しく並び、その間を「角層細胞間脂質」が規則正しいラメラ構造をつくって、紫外線など外の刺激から守り、内側の水分を逃がさないようにしているのです。薄い表皮ですが、各層にラメラ構造は多くて約1500層もあることが分かっています。これがびっしりと層をつくっているから肌は守られているのです。
ところが、寝不足や運動不足のように生活習慣が乱れると、基底細胞の分裂がうまくいかず、ターンオーバーが乱れるようになります。栄養の偏った食事などの他、紫外線、乾燥、年齢の影響なども原因だといわれています。
ターンオーバーが乱れると…
もちろん、ゴシゴシと洗う洗顔なども肌を傷つけ、ターンオーバーを乱れさせる原因に。ターンオーバーが乱れると、新しく健康な角層細胞が準備できず、その間にある「角層細胞間脂質」が直接刺激の影響を受けて、ところどころ欠けてしまったり、並び方が不規則になってしまいます。
そのため、肌の水分が失われやすくなり、肌のハリ、弾力が保たれません。紫外線などが肌の奥に影響しやすくなり、基底部のメラニンを刺激し、その結果、シミの原因ともなります。
だから、身体を良い状態にしてターンオーバーを促し、いつも元気な角層細胞がつくられるようにしなければなりません。フェースの化粧品は、角層細胞間脂質の部品を補い、規則正しいラメラ構造が保たれるようにしています。