一般に皮膚と呼ばれている部分は、上から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっており、トータルの厚みはわずか0.4~1.5mm程度、一番上の「表皮」で約0.2mmの厚さです。
そして「表皮」は更に4層(角層・顆粒層・有棘層・基底層)に分かれており、一番底にある基底層の基底細胞が分裂を繰り返すことで分裂した表皮細胞が上へと押し上げられ、 やがて活動を停止した(死んだ)角層細胞に変化し、最後は垢となって剥がれ落ちていきます。 この、最初の細胞分裂から垢となって剥がれ落ちるまでのサイクルをターンオーバーと呼び、理想は顆粒層まで14日間、角層で14日間の計28日間と言われていますが、最近では「28日+年齢」という説も浮上しています。
主に表皮細胞(ケラチノサイト)でできており、表皮細胞は深部側から基底細胞・有棘細胞・顕粒細胞に分類されています。 一番底の基底細胞が分裂し、分裂した内の一つが上へ押し上げられ、有棘細胞・顕粒細胞へと変化し、最後は活動を止めて角層細胞になります。
皮膚の一番外側にあって、表皮細胞が活動を止めた(死んだ)角層細胞と角層細胞間脂質からできています。 厚さ約0.02mmで、角層細胞間脂質はラメラ構造をつくり、角層細胞と共にお肌のバリア機能を担っています。
表皮の最下部にあり、基底膜を介して真皮と接触しています。この層には基底細胞が並び、真皮にある毛細血管から栄養を受け取って細胞分裂を行い、絶えず細胞を新生、増殖し、素肌美をつくり出しています。 皮膚色素であるメラニンをつくる色素形成細胞(メラノサイト)も、ここに点在しています。
お肌のハリや弾力あるいは強靭さを保持する組織で、コラーゲンやエラスチンで基本骨格をつくり、その間をヒアルロン酸が満たしています。 コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸等をつくる線維芽細胞が点在すると共に、毛細血管や神経も走っています。
表皮と真皮の境目にあって、表皮・真皮それぞれをつなぎ留めながらお肌の強度を保っています。 加えて、肌表面から与えた栄養等を真皮に渡し、真皮側からは血液中の栄養分等を表皮に渡すという重要な役割を担っています。
脂肪(皮下脂肪)が多く含まれる組織で、栄養の貯蔵や身体の保温機能を果たすほか、皮膚表面からの衝撃を吸収するクッションの役割も担っています。